石そのものの色を表現した、日本加工のインド産クンナム石のお墓を建立。渋谷区のお寺様墓地にて

東京でお墓づくりをされたい方、またご先祖様のお墓の手直しや建て替えをされたい方のお手伝いをしております、一銀(かずぎん)石材の稲田圭二郎と申します。今回は、渋谷区のお寺様墓地にて、日本加工のインド産クンナム石のお墓を建立させていただきましたので、ご紹介いたします。

 

渋谷区寺院墓地 日本加工のインド産クンナム石(石塔・外柵)

 

亡くなられたお父様のためのお墓を建てたいというご相談をいただきました。お父様と、私の師匠である親方とが懇意にさせていただいていたことがご縁で、「ぜひお願いしたい」というありがたいお話です。お世話になっている渋谷区のお寺様の墓地に墓地をお持ちでしたので、現地でお会いしてお話を伺いしました。

亡くなられたお父様がご生前に、「綺麗な黒の石でお墓を建てたい」とおっしゃっていたそうで、初めは石塔が黒、外柵が白い石のお墓を設計してご提案しました。その後、外柵も黒い石にしたいということになり、すべて黒御影石で作成することになりました。

黒御影石といってもいろいろな種類がありますが、ちょうど、お世話になっている工場にインド産の「クンナム」という石の原石があるという知らせを受けました。「クンナム」は、インド産の黒御影石の最高級石材で、品質が安定していて変色もしないため、とても人気のある石です。実際に見てみるととても状態が良く、すばらしい原石でした!
通常、インド産の黒御影石のお墓は、インドで採れた石を多くは中国で加工していることが多いですが、石そのものの本来の黒さや色合いを損なっているようにも感じます。今回はその原石本来のすばらしさを活かすため、日本国内で加工して、クンナム本来の、石そのものの色を表現することをご提案すると、お施主様にお任せいただくことができました。

それでは、完成したお墓をご紹介します!

 

日本加工で、クンナム本来のきれいな黒色を表現したお墓です。石塔・外柵、すべてインド産クンナムです。間口3尺1寸(約94cm)、奥行き4尺2寸(126cm)の墓地に、堂々とした重厚感もあり、それでいてつややかな輝きで高級感も感じられるお墓に仕上がりました。しっかりと時間をかけて磨き上げているので、磨きの深いイメージです。細部にわたりカネ(直角)もきれいに出ていて、精度も優れたきっちりした仕事です。

お施主様がシンプルなつくりをご希望でしたので、すっきりとしたオーソドックスな和型のお墓をいくつかご提案し、こちらを採用していただきました。シンプルだからこそ、石の美しさや加工の精度が際立つお墓になりました。

 

正面は、ご家名のみを彫刻しました。文字部分は素彫りで「サライ仕上げ」にしています。通常の彫刻は「サンドブラスト」といって砂を強く吹き付けて行いますが、その彫刻の底面はデコボコしています。「サライ仕上げ」は、サンドブラストで文字彫刻をしたあとに、ニューマや突きノミという道具でその底の面を手作業でさらって整える仕上げです。陰影がはっきりとし、文字彫刻が見えやすくなります。

 

ご宗旨は浄土真宗で、お線香を寝かせてお供えするタイプの香炉です。中にはステンレス製の線香皿を入れています。

 

香炉の下の蓋石を持ち上げると、内部は2段構造の納骨室になっています。今回は上の棚を大きくしたので、お骨壺の大きさによりますが8つほど納めることができます。長い年月が経ってたくさんの仏様が入られると、下の段に移すこともできます。

 

花筒は落とし込みで、お手入れやお掃除のしやすいタイプをお選びいただきました。お父様の1周忌となる12月にご納骨のご予定です。

お客様には大変喜んでいただけて、お声も寄せてくださいました。

とても良い石材を選んで頂き、また文字も丁寧に彫って頂き、大変気に入りました。
昨年12月に他界した父親に見せる事ができず残念ですが、生前、黒く綺麗な石でお墓をつくりたいと言っておりましたので、満足していると思います。ありがとうございました。

良い原石が見つかって、お父様のご希望にも叶う素晴らしいお墓に仕上げてご満足いただくことができ、私どももほっとしています。お父様に安らかに、気持ちよく眠っていただけると本当に嬉しい限りです。このたびは、ご縁あってお声かけくださり、ありがとうございました。何かお困りのことなどございましたら、どうぞ何なりとご相談くださいませ。

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