大阪で開催された第33回技能グランプリ。石工の手加工技術と大会の様子をご紹介

東京都一円にて、お墓づくりをはじめ、お墓の様々なご要望にご対応しております、一銀(かずぎん)石材の稲田圭二郎と申します。今回は少し普段のお墓工事の記事とは趣向を変えて、大阪で開催された「第33回技能グランプリ」を見学してきた時の様子をご紹介したいと思います!

第33回技能グランプリ(2026年2月27日~3月2日)

「技能グランプリ」は、熟練技能者がそれぞれの職種で技術を競う大会です。様々な部門があり、私自身も以前この技能グランプリに石工として出場して、第29回大会で2位、第30回大会で1位をいただいた、思い入れのある大会です。今回は競技をする側ではなく見学する側として、全国から集まった石工職人さんたちの仕事をじっくり見せていただきました。

 

こちらが今回、石工職種に出場された選手の一覧です。第33回大会では、14名の職人さんが技術を競っていました。技能グランプリの石工の部門は、簡単に言えば「石の手加工の日本一」を競う大会です。私が出場していた頃と比べると参加人数は少なくなってきていますが、それでも全国からこれだけの職人さんが集まり、手加工の腕を競っています。

 

こちらが今回の競技課題です。一見すると何に使う石なのか分かりにくい形ですが、特定の製品を作るというよりも、石工に必要な様々な加工技術を盛り込んだ課題になっています。ビシャンやノミによる加工・仕上げなど、職人として身に付けてきた技術を使い、決められた寸法と形に仕上げます。単に形を作ればよいわけではなく、精度や仕上がりまで含めて技術が問われます。

 

競技が始まっています。選手の皆さんが床に石を置き、それぞれの場所で集中して加工を進めています。今回の競技時間は2日間で合計10時間です。用意された御影石を使い、電動工具やエア工具を使わずに、ノミなどの道具を使って手作業で課題を仕上げていきます。周囲にいる黒い服の方々は競技を確認する検定員の方です。会場には石を叩く音が響き、独特の緊張感があります。

 

10時間という時間だけを聞くと長く感じるかもしれませんが、決められた寸法通りに石を加工し、さらにきれいな仕上がりまで求めようとすると、決して余裕のある時間ではないと思います。与えられた時間をできるだけ使い切り、最後まで少しでもよい仕上がりを目指して調整することがグランプリにつながります。限られた時間の中で、どこまで精度を高められるかが勝負です。

 

競技終了後の様子です。選手が加工を終えた作品は並べられ、一般の方も近くで見ることができます。このあと仕上がりについて採点が行われます。

今回久しぶりに競技会場に立つと、自分が出場していた頃のことも思い出しました。私が出場していた頃と比べると、参加する職人さんが少なくなっていることには少し寂しさも感じますが、それでも全国から14名もの職人さんが集まり、昔ながらの手加工に挑戦している姿を見ることができたのはうれしいことでした。私自身も石工として、これまで身に付けてきた技術をさらに磨きつつも、近年は次世代を担う若い職人さんに技術を受け継ぐことも大切に考えるようになりました。若い職人さんたちにも、今後もぜひ挑戦を続けてもらいたいと感じました。出場された選手の皆さん、本当にお疲れ様でした!