手加工で制作したノミ切り仕上げの古代型五輪塔。茨城県産真壁石(小目)を使用

東京都一円にて、お墓づくりをはじめ、お墓の様々なご要望にご対応しております、一銀石材の稲田圭二郎と申します。今回は、以前からお世話になっているお寺様へ寄贈させていただいた、ノミ切り仕上げの古代型五輪塔をご紹介いたします。

新宿寺院玄関 茨城県産小目石 古代型五輪塔(ノミ切り仕上げ)
サイズ 幅約18cm・高さ約48cm

今回手加工の古代型五輪塔を設置させていただいたのは、以前に古代型五輪塔を納めさせていただいたお寺様です。ご住職様と一緒に関西の五輪塔を見に行った際、小さな五輪塔を見かけて「こういう小さいものいいよね」とご住職様がおっしゃっていたのを覚えていたので、今回、私が日々の仕事の後に少しずつ手加工で製作したものをプレゼントさせていただきました。

 

加工の様子です。茨城県産の真壁石(小目)を使用しました。こちらは五輪塔の空風輪と火輪です。五輪塔は上から順に、空輪・風輪・火輪・水輪・地輪と呼ばれますので、こちらは五輪塔全体の上部にあたります。もともとは一石五輪塔にしようと思っていたのですが、それでは玉の部分を深く彫り込めずきれいに仕上げられないので、二つに分けて制作しました。

 

こちらは下部の水輪と地輪です。この上に先ほどの上部を設置します。仕上げは「ノミ切り仕上げ」という、ノミを使った伝統的な仕上げを行っています。

 

サイズとしては、幅18センチ、高さ48センチほどの可愛らしいサイズですが、小さいので動きやすく、なかなか難しいところもありました。試行錯誤しながら毎日1〜2時間ずつ、工房で加工を進めました。様々な石を手加工してきた感覚として、中目よりも目が詰まった小目の方が、ノミでむしった時の跡がきれいに残るため、ノミ切り仕上げの荒々しい質感がうまく表現できるように感じます。

 

台座をご用意いただいて、完成した五輪塔をお寺様の玄関に設置させていただきました。

 

五輪塔は、少し下から見上げる角度が一番美しく見えると私は思っています。ご住職様にも、「二郎くん、最高やわ!」と大変喜んでいただけました。喜んでいただけてうれしい限りです。お手伝いできることがありましたら、またいつでもお声掛けください!

今回は、手加工で制作したノミ切り仕上げの古代型五輪塔をご紹介しました。手加工品の制作は、石の種類や性質によってもいろいろな違いがあったり、使うノミの種類や研ぎ方を変えると仕上がりに違いが出たりすることもあって、それがとても面白いところです。「違う種類の石で試してみたい!」と思える奥深さが、創作意欲につながっているのかもしれません。日本にはいろいろな石の産地がありますが、加工のようすや作品を紹介すると、その産地の石屋さん達から反響をいただいて交流が始まることもあります^^ 全国各地の職人さんたちに負けないよう、様々な石の表情を楽しみながら、これからも技術を磨いていきたいと思っています。